はじめての親子ボランティア:親子でできるオンラインボランティアの見つけ方と始め方
親子でボランティア活動を始めてみたいけれど、なかなか都合の良い活動場所が見つからない、移動時間が気になる、といったお悩みをお持ちの保護者の方もいらっしゃるかもしれません。そのような方におすすめなのが、オンラインで参加できるボランティア活動です。
オンラインボランティアは、インターネットを通じて自宅などから参加できる活動のことです。場所や時間を選ばずに取り組める活動も多く、忙しい日常の中でも親子で気軽に社会貢献を始めるきっかけとなります。
ここでは、親子で取り組めるオンラインボランティアにはどのような種類があるのか、どのように探せば良いのか、そして参加する際に気をつけるべき点は何かについて、初心者の方にも分かりやすく解説します。
親子でできるオンラインボランティアの活動例
オンラインボランティアと一口に言っても、その種類は多岐にわたります。子どもと一緒に取り組みやすい活動には、例えば以下のようなものがあります。
- オンラインでの読み聞かせや交流: 施設の子どもたちや、遠隔地にいる高齢者の方に向けて、オンライン会議システムなどを使って読み聞かせをしたり、お話し相手になったりする活動です。子どもと一緒に絵本を選んだり、読み方を練習したりすることも、立派な活動準備になります。
- 手芸品や作成物の提供: 必要とされている施設や団体に向けて、自宅で手編みのマフラーや手作りのマスク、メッセージカードなどを作成し、送付する活動です。オンラインで作り方の指示を受け取ったり、完成した作品の写真を送ったりするやり取りが発生します。
- オンライン学習サポート: 学習に困難を抱える子どもたちに対し、オンラインで学習のサポートや宿題のアドバイスを行う活動です。保護者の方が主体となり、子どもは補助的な役割を担うなど、関わり方を調整しながら参加できます。
- ウェブサイトの翻訳やデザイン協力: 団体のウェブサイトの多言語対応や、広報物のデザインなど、特定のスキルをオンラインで提供する活動です。高度なスキルが必要な場合もありますが、子どもと一緒に簡単な翻訳や情報収集を手伝うことも可能です(プロボノと呼ばれることもありますが、スキルを活かせる活動として探せます)。
- オンラインでの啓発活動や募金: 社会課題に関する情報をSNSで発信したり、クラウドファンディングを通じて特定のプロジェクトへの募金を呼びかけたりする活動です。子どもと一緒に動画を見て活動内容を学んだり、メッセージを考えたりすることもできます。
- 使用済み切手や書き損じはがきの整理: これらは物理的な作業ですが、活動情報をオンラインで入手したり、送付先を確認したり、活動報告をオンラインで行うという意味で、オンラインと連携した活動と言えます。
これらの活動は、いずれもインターネット環境とパソコンやタブレットがあれば参加できるものが多く、親子で一緒に家の中で取り組める点が魅力です。
親子向けオンラインボランティアの探し方
では、具体的にどのようにして親子向けのオンラインボランティアを見つけたら良いのでしょうか。
- ボランティア情報サイトを活用する: 多くのボランティア募集情報が集まるウェブサイトでは、「オンライン」「リモート」といったキーワードで検索したり、活動分野(子ども、高齢者、環境など)や対象者(親子参加可)で絞り込んだりすることができます。
- NPOや市民活動団体のウェブサイトを直接確認する: 関心のある社会課題に取り組んでいるNPOや団体のウェブサイトを見てみましょう。「ボランティア募集」のページに、オンラインで参加できる活動が掲載されていることがあります。
- 自治体の社会福祉協議会やボランティアセンターに問い合わせる: 地域の社協やボランティアセンターでも、オンラインで参加できる活動の情報を持っている場合があります。ホームページを確認するか、直接問い合わせてみましょう。
- SNSやオンラインコミュニティ: FacebookやX(旧Twitter)などのSNSで「オンラインボランティア」「リモートボランティア」といったキーワードで検索したり、ボランティア関連のオンラインコミュニティに参加したりすることで、最新の募集情報を見つけられることがあります。
活動を探す際は、必ずその団体が信頼できるか、活動内容が子どもの年齢や興味に合っているかを確認することが大切です。
親子でオンラインボランティアに参加する際の注意点
オンラインボランティアは手軽に始められますが、参加する上でいくつか注意しておきたい点があります。
- 活動内容と必要なスキル・準備の確認: どのような活動内容なのか、パソコンの操作スキルや特定のソフトウェアが必要か、事前に準備するものがあるかなどを募集要項でしっかり確認しましょう。子どもと一緒に取り組む上で無理のない活動を選ぶことが重要です。
- 活動時間や頻度: オンラインであっても、活動には時間がかかります。親子で無理なく続けられるペースで参加できる活動を選びましょう。特定の曜日・時間に拘束される活動なのか、自分のペースで進められる活動なのかも確認ポイントです。
- 安全性の確認: 参加する団体がどのような団体なのか、連絡先は明確かなどを確認し、信頼できる団体を選びましょう。特に個人情報の取り扱いや、オンラインでのコミュニケーションにおけるルールについて、事前に確認しておくことが大切です。子どもが直接インターネット上でやり取りする機会がある場合は、保護者の管理の下で行うようにしましょう。
- 子どもとの関わり方: 子どもが活動に興味を持ち、意欲的に参加できるよう、活動の目的や内容を子どもに分かりやすく説明し、一緒に準備をする時間を持つと良いでしょう。活動中も、子どもが飽きないように休憩を挟んだり、子どもの意見を聞きながら進めたりすることが、親子で楽しく続ける秘訣です。
- オンライン環境の準備: 安定したインターネット接続や、活動に必要なデバイス(パソコン、タブレット、Webカメラなど)が準備できているか確認しましょう。活動によっては、特定のオンライン会議システムやツールを使用する場合もあります。
まとめ
オンラインボランティアは、忙しい親子でも場所や時間を選ばずに社会貢献に取り組める有効な手段です。読み聞かせや物の作成、オンラインでの学習サポートなど、様々な活動があり、インターネット上の情報サイトや団体のウェブサイトを通じて見つけることができます。
参加する際は、活動内容や必要な準備をよく確認し、信頼できる団体を選ぶことが大切です。また、子どもと一緒に活動の目的を理解し、無理のない範囲で楽しく取り組む工夫をすることで、親子にとってかけがえのない経験となるでしょう。
まずは、興味のある活動を探すことから始めてみてはいかがでしょうか。親子で協力して行うオンラインボランティアは、子どもに社会とのつながりや貢献することの喜びを教える素晴らしい機会となります。